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手術が必要な場合も?「舌小帯短縮症」

2022年7月6日

舌小帯が短いと発音や嚥下にさまざまな悪影響が出ます。
重度の場合は、切除手術が必要になることもあります。
今回は舌小帯について症状や治療法をまとめました。

 

 

舌小帯短縮症について

舌小帯とは、舌の裏側に付いているヒダ(ひも状になっている場合もあります)のことを言います。このヒダが生まれつき短かったり、ヒダが舌の先端に付いていることがあり、このような状態を舌小帯短縮症と言います。舌を前に突き出すと、舌の先端にくびれが出来、ハート型の舌になります。

ほとんどのものは重要な問題が無いのですが、ひどくなると、舌先になればなるほど、舌小帯が短ければ短いほど、哺乳力が弱く、体重増加が悪くなります。また3~5歳になって発音がはっきりしないことがあります。

舌小帯の短縮の程度は、舌の先をどの程度上げられるかによって、軽度・中等度・重度の分けられます。簡単な判定方法をご紹介します。「お口を大きく開け、舌の先を上顎に付けて下さい」と言います。お口の大きさ(縦の長さ)の1/2以上上げられたら、「軽度」です。1/2以下しか上がらない場合は、「中等度」です。舌を上に上げようとしても下顎の歯よりも上がらないか、全く上げられない場合は、「重度」と判定します。

 

 

症状について

程度がひどい場合は、以下のような症状が出ます。

  • “浅飲み”:赤ちゃんの乳房への吸い付きが浅い。
  • “眠り飲み”:吸い付きが弱いため、哺乳不十分のまま疲れて眠ってしまう。
  • “体重が増えない”:哺乳量が不十分の可能性があります。
  • “乳首が痛い”:舌で吸えないため歯茎で乳首を噛まれるためです。
  • “舌先がハート型になる”:舌先が歯茎に固定されているためです。
  • “舌足らず”:舌先を使う“ら行”、“さ行、”た行“などの発音が不明瞭です。
  • “親も子どもの時に舌小帯を切った”:遺伝性があります。
  • “アイスクリーム・コーンが舐められない”:舌を長く出せないばかりか、舌先を持ち上げることができないためです。

 

治療について

舌小帯短縮症に対する治療には、手術と機能訓練があります。舌小帯短縮の程度が軽度の場合は、舌を上手に動かすトレーニング(機能訓練)を行うだけで症状が軽減される場合もあります。

トレーニングだけでは舌の動きを改善するのが難しいと判断された場合には、舌小帯のヒダを切る手術(舌小帯伸展術)を行います。術後は、瘢痕収縮の防止や、動きやすくなった舌を上手に使いこなせるようにするために、機能訓練を行います。

 

治療に関するQ&A                

Q 手術は何歳くらいから出来るの?

哺乳障害がある場合などでは、新生児から行うこともあります。舌小帯短縮の程度や機能障害の程度により、手術の時期を決定します。

Q手術をするのに入院は必要なの?

A 通常は外来で処置を行いますが、局所麻酔での処置が難しい場合には、入院になることもあります。

Q手術の時には全身麻酔をするの?

A 通常は、舌に局所麻酔をするのみです。ただし、低年齢のため、局所麻酔時に動いてしまう場合には、全身麻酔による手術を検討することもあります。また、新生児では、麻酔をせずに舌小帯を切る手術飲みを行う(糸で縫う処置を行わない)場合もあります。患者さんの状態に応じて適切な方法を決定します。

Q手術や術後は、痛みがあるの?

A 局所麻酔時に多少、痛みますが術中の痛みはありません。麻酔が切れると痛みが出ることもありますが、手術の次の日には痛みが引くことがほとんどです。痛み止めを処方いたしますので、ご安心ください。

Q手術した日は、ご飯を食べることが出来るの?

A 痛みの状態にもよりますが麻酔が切れれば、食事をしていただくことは可能です。柔らかめのものを召し上がって頂くと良いかと思います。

Q手術は自費ですか?保険はききますか?

A 手術に関しては保険が適応されます。手術前後の舌の機能訓練は自費となります。

Q手術の後も通院が必要なの?

A 手術の翌日の消毒と約7日後の抜糸のために来院して頂きます。この他に術後の機能訓練が必要な場合は、通院をして頂く必要があります。

Q手術をするだけで発音が上手になるの?

A 手術を行うことで、運動範囲は広くなりますが、発音障害は必ずしも改善するわけではありません。これは、これまで舌小帯短縮があり、舌が動きにくい状態にあったために、舌の筋力が弱かったり正しい発音をするのに必要な舌の動きを経験してこなかったことによるものです。このような場合には、手術後に舌の機能訓練を行う必要があります。

Q舌の機能訓練はどのくらい行うの?

A 手術後の抜糸をした後くらいから、舌を動かす訓練を行います。舌運動の状態や、発音障害の程度にもよりますが、大体1ヶ月に1~2回、術後3ヶ月くらいトレーニングをします。

 

当院での舌小帯治療について

症状が重度でない場合は、経過観察で様子をみていることがほとんどです。

発音障害や舌の動きに問題がある場合は、舌のトレーニングを行うこともあります。

切除が必要な際は、当院で切除するケースと専門の大学病院にご紹介するケースがあります。

舌小帯でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談くださいませ。