コラム
お口ポカン「口呼吸」で歯並び悪化?感染症の危険も
こんにちは。
戸越銀座通りにある「なごみ小児歯科クリニック 」です。
ふと気づくと、お子さまのお口が開いたまま……なんてことはありませんか?
「お口を閉じてね」と注意すると閉じるけれど、少し経ったらまたポカーン……
なんと、約3割のお子さまが 口呼吸 になっているというデータもあります。
今回は、「口呼吸」の影響や対策についてお話します。
わたしたち人間は、鼻で呼吸をするのが基本です。
鼻から入った空気は、鼻水や体温で最適な温度と湿度に調整されて、肺へと送られます。
同時に、ウイルスやほこりの侵入をブロックして免疫力の低下を防いでくれるのも、「鼻呼吸」のおかげ。
反対に、口で呼吸をすると、汚れた空気がそのままのどを通って、気管に取りこまれてしまいます。
すると、風邪などのウイルスに感染しやすくなったり、アレルギーになりやすくなったり……「口呼吸」をしていても、いいことはないようですね。
お口を開けている時間が長くなる「口呼吸」は、歯並びやかみ合わせにも影響があります。
お口の周りの筋肉は、お口を閉じるより開ける方が楽ですから、「口呼吸」が多いと筋力が落ちて舌の位置が低くなり、舌で前歯を押し出し、歯並びが悪くなっていくのです。
また、歯並びが悪くなるとかみ合わせも悪くなり、しっかり噛むことが難しくなるでしょう。
さらに、口が開いたままだと乾燥するため、唾液の作用が弱まり、細菌が繁殖してむし歯や歯周病の原因になる場合もあるのです。
「口呼吸」がクセになっているお子様は、鼻づまりやあごの形など、鼻やお口に原因がある場合が多いですから、専門のお医者さんに診てもらうことが大切です。
その上で、お家でもできることがあります。
それは、お口の周りの筋肉をきたえることです。
「カミカミ、ゴックン」を習慣にして、たべものをしっかり「かむ力」、かんだものを「飲みこむ力」をつけてあげましょう。
また、姿勢を正しくすることも効果的です。
食事のときは、どんなイスに座っていますか?
足が床につかないイスに座り、足をブラブラしながら食べると、猫背になってしまうのだとか……
猫背のお子さまは口呼吸になりやすいですから、足台を置く、足を置くスペースがあるイスにするなど、足がブラブラしないように工夫してあげましょう。
お子さまの口呼吸が気になったら、どうぞお気軽にご相談ください。
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