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ママが心得たい「子どもの歯みがき」の3つのポイント
2019年7月15日
お子さんの歯をバッチリ磨けている。
そう、自信を持っている方は少ないかもしれません。
当なごみ小児歯科クリニックにいらっしゃる親御さんたちからも、どうやって磨けばいいのかと質問を受ける機会も多いテーマです。
では、実際にどうやればいいのでしょうか?
歯をしっかり磨いてあげたいと頑張っていらっしゃる親御さんのために、正しい方法をまとめてみたいと思います。
ポイント1:口の中を見渡しながら磨ける「正しい姿勢」
まずは磨くときの正しい姿勢についてまとめていきましょう。
正しい姿勢をとれば口の中をしっかり見渡せて、親御さんも磨きやすいだけでなく、お子さんがケガをしたり磨き残しをしたりするリスクを減らせます。
おすすめは上の写真のような「寝かせ磨き」です。
親御さんは正座して、ヒザの上に子どもの頭がくるように仰向けにして寝かせて磨きましょう。
寝かせ磨きによって、磨きにくい上の歯の頬側、下の歯の舌側の磨き残しを減らせます。
ポイント2:正しい「磨き方」は、100gくらいの弱いの力・細かく・3分以上を目標に
正しい姿勢をしたら、お子さんの口のなかを磨いていきましょう。
表面の汚れが落ちればよく、逆に飲み込んだりむせたりする原因になるので、歯磨き粉はつけなくてもかまいません。
毛が短くてやわらかい歯ブラシを使い、歯間がつまっているお子さんには糸式ようじ(デンタルフロス)を使うようにしましょう。
ポイントは下のとおりです。
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●ペンを持つようにして歯ブラシを持つ
●100gぐらいの軽い力で歯ブラシを歯や歯ぐきに当てる(力を入れすぎて毛先がつぶれた状態では磨く力が落ちる)
●毛先が歯や歯ぐきに当たる位置に構えたら、5〜10mm程度の短い幅で横に磨く
●目標3分以上は磨く
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小さいお子さんでとくに気をつけたいのは上の歯です。
下の歯は唾液で湿りやすいので浄化作用によって虫歯のリスクも減らせますが、上の歯はそうはいきません。
唾液が当たりにくく虫歯菌が増えやすいのです。
歯ブラシを右手で持つ場合は、空いている左手の人差し指を横にしながら、お子さんの上唇にあるスジ(上唇小帯)を隠すようにし、上の前歯がむき出しにして、上唇に歯ブラシが当たらない状態でていねいに磨きましょう。
ポイント3:就寝前の1日1回をしっかりやるだけでも効果はある
菌が増えて虫歯になるまでは数日かかるといわれています。
そのため毎食後が理想ではありますが、お仕事で手が回らない場合は就寝前の歯磨きだけでも入念におこなうようにしてください。
雑な歯磨きを回数こなすよりは、1日1回だけでも隅々までキレイにした方が効果的です。
また、生えたばかりの歯は虫歯になりやすいです。
自分で磨き始めてからも、永久歯と乳歯が入り混じる生え変わりの時期は親御さんがチェックしてあげるのが好ましいでしょう。
コミュニケーションをとりながら、お子さんの口の中を見てあげてください。
無理にやらない!子どもが歯磨きを楽しいと思うように工夫を
まだお子さんが小さく、歯が生え始めるまではもちろん歯磨きは不要です。
歯が生え始めておもちゃや服などをしゃぶったりくわえたりし始めたら、口に手やブラシなどを入れられるのに慣れさせていきましょう。
嫌がる場合は、歯磨き嫌いになってしまうかもしれないので、無理にしなくても大丈夫です。
ガーゼや綿棒で拭ってあげる程度でもいいので、汚れを落としていきましょう。
またお子さんに歯磨きは楽しいと思わせるのも有効です。
絵本・映像をみせながら行う/家族と一緒におこなってマネさせる/ごほうびシールなどでゲーム感覚にする/歯ブラシや歯磨き粉をえらばせて自分でやっている感覚をもたせるなど工夫をしてみましょう。
インターネットで情報やツールも共有されているので、ぜひ調べてみてください。
さらにお子さんの虫歯対策については別記事でも紹介しております。
下のURLからそちらも合わせて読んでみてください。
■歯医者でできる“子どものむし歯予防”5つをご紹介!
https://www.nagomi-kids-dental.com/blog/2020/02/04/5-preventions-of-dental-caries-for-children-at-a-dentist/
■幼児期のおやつ 小児歯科医が教える“むし歯にさせない”ための2つのポイント
https://www.nagomi-kids-dental.com/blog/2019/12/02/an-early-childhood-snack-to-prevent-caries/