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「義歯・入れ歯」は子どもにも必要なときがあるんです。
2020年1月21日
「入れ歯」は歳をとってから使うものだと思っていませんか?
専門用語では「義歯」と呼ばれますが、実は子どもでも義歯が必要になる場合があるんです。
お子さんに義歯を用意するのはどのような場合・目的なのかをまとめてご紹介します。
ケガや先天性欠損のときに子どもでも義歯を使う
子どもに義歯を用いるのは、歯が抜け乳歯がなくなってしまった場合です。
生え変わりの時期よりも先にケガによって歯が抜けてしまった・抜く必要がでてきた場合が当てはまります。
また元から永久歯がない場合も義歯を用いるケースがあります。
「先天性欠損(先天性欠如)」と呼ばれる現象で、乳歯の下に永久歯がないのが定期検診などでレントゲン写真を撮った際に発見されます。
10人に1人程度は先天性欠損の子どもはいて、そこまで珍しくもありません。
子ども用の義歯は今ある歯並びを維持するため
子どもに義歯を用いるのは、今ある歯の並びや噛み合わせを維持する目的が主です。
隣同士が支え合うことで歯はまっすぐ生えてこられます。
そのため義歯によってスペースを確保しておかないと、横の歯がスペースを埋めてしまい、永久歯が正しく生えてくるのを阻害する恐れがあるのです。
子どもの口内環境は成長にともなって変化します。
だからこそ、義歯も定期的に調整を加えながら歯並びや噛み合わせなどへの影響をなくしていかなければなりません。
発音の悪化・身体の歪みなどを義歯で予防
噛み合わせ・歯並びについて触れましたが、義歯の効果はほかにもあります。
たとえば下の3つは、大きい効果といえるかもしれません。
■発音の悪化を防げる
歯並びの悪化からの間接的な影響として、発音が悪くなる危険が考えられます。
舌の機能が阻害されたり、空気が漏れて出したい音が出せなかったりしますが、義歯で歯並びの悪化を防げれば発音への影響も減らせるでしょう。
■顔・体のゆがみを防止
顔や体がゆがむのを防げる点も期待できます。
揃っていない方の歯では無意識のうちに食べ物を噛まないようになります。
一方だけで噛む癖がつくと、顔の筋肉のバランスが崩れてゆだんでしまうのです。
口周りの筋肉は身体にもつながっています。
そのため、身体全体がゆがみ肩こりや腰痛の原因にもつながる危険がありますが、義歯によって予防する効果が期待できるのです。
■見た目を改善できる
小さいお子さんなら元気よく遊んで前歯を負傷……なんてケースも大いに想像できるのではないでしょうか。
クラスプ(留め具)が目立つ部分入れ歯もありますが、前歯など歯がないのが目立つ場合は義歯によって目立たなくできます。
歯の状況や成長をみながら小児歯科などと義歯を検討しよう
義歯を用いるのは、3〜4歳以降のお子さんです。
歯型をうまく取れたり、義歯によって口の中が汚染されやすいため小児歯科医の指示に従っての使用やケアが可能になったりしてからといえます。
義歯によってモノが食べにくくもなるのが我慢できるのかもポイントです。
また義歯のほかにも保隙装置(ほげきそうち)で対処する場合もあります。
歯の状況や成長段階によってケースバイケースですので、小児歯科医と様子を見ながら検討してみてください。
さらに今回紹介した義歯・入れ歯以外でも、お子さんの口内のお悩みについて別記事で紹介しております。
ぜひ下のURLからアクセスして読んでみてください。
■紹介します。「マウスピース型矯正」のメリット5つとデメリット3つ
https://www.nagomi-kids-dental.com/blog/2019/11/19/5merits-and-3demerits-of-mouthpiece-correction/
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