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「八重歯」に犬歯がなりやすい理由とは!?矯正や抜歯の前にメリット・デメリットを確認しよう!

2021年4月20日

 

「八重歯」と聞くと、犬歯のことだとあなたはイメージしたのではないでしょうか。
歯列から飛び出して歯が重なり合っている状態を正しくは指す言葉ですが、動物のキバのようでチャーミングだと八重歯の犬歯を肯定的に見ているかもしれません。
ただ虫歯や歯周病などにつながるリスクも八重歯は指摘されています。
原因や治療法・影響など八重歯についての情報を今回はまとめてみましょう。

 

八重歯とは歯列から飛び出して他の歯と重なっている状態にある歯

 

 

八重歯とは、歯列から飛び出して他の歯と重なっている状態にある歯を指します。
上顎の犬歯に多くみられるため、冒頭で触れたとおり、犬歯を八重歯だと呼んでいる人もいるかもしれません。
どの歯であろうと歯が歯列から飛び出して重なり合っていたら、八重歯と呼ぶのです。

 

外側だけでなく、歯並びから内側に歯がズレる状態も八重歯の概念に含まれます。
「転位(移)歯」と呼び、“犬歯(糸切り歯)が低位唇側転位した”と犬歯の八重歯を正式には言ったりもします。
今回は、八重歯のイメージとしてメジャーな犬歯の場合についての情報をまとめていきましょう。

 

八重歯の原因は顎のスペース不足がメイン

 

 

犬歯が八重歯になる原因は、個人差があり、多くの説も存在しています。
そのなかから代表的な原因を下にまとめました。参考にしてみてください。

 

八重歯の原因①:あごと歯の大きさのアンバランス

現代人の顎は、歯が生えるスペースが小さくなってきているといわれます。
先天的に顎が小さく、永久歯が正しく並べるほどのスペースが確保できない場合があるのです。
歯の大きさの割に顎が小さければ、押し合って間隔が詰まり八重歯につながってしまいます。

 

八重歯の原因②:軟らかいもの中心の食生活

①ともリンクしますが、昔と比べて、現代人は柔らかな食事を摂るようになりました。
力を入れて噛まなくても食べられる食事に慣れてしまったのです。
そのため顎の発達がうまくいかず、①のような状態につながってしまうと指摘されています。

 

八重歯の原因③:生えるタイミング

犬歯の脇に並ぶ側切歯や第一小臼歯は、犬歯より先に生えてくるのが一般的です。
①や②などによって歯茎のスペースが空いていないと、あとから生えてくる犬歯は間に入り込めません。
そのため歯列から外れて飛び出し、八重歯になるのです。
ほかにも乳臼歯のむし歯や早期の喪失などを原因と指摘する説もあります。

 

八重歯の治療はブランケットやマウスピースでの矯正がメジャー

 

 

八重歯は矯正で治療するのが一般的です。
代表的な矯正法をまとめてみました。
歯の生え方などによって適した方法が異なりますので、費用なども含めて、実際に小児歯科などにかかって検討してください。

 

八重歯の治療法①:マルチブランケット矯正

矯正の代表的な手法です。
ワイヤーを通したブランケットを歯に装着して矯正を行います。
表側につける以外にも、歯の裏側(舌側)につけて外から目立たなくする処置も可能です。
金属・ジルコニア・セラミックなどブランケットに使用する素材もさまざまで、丈夫で目立ちにくい素材ほど高額になります。

 

八重歯の治療法②:マウスピース矯正

プラスチック製のマウスピースで歯を矯正する方法です。
マウスピースが無色透明のため、治療中なのがバレにくく、ワイヤーを使う矯正と比べて、器具が邪魔になる心配も減らせます。
器具の取り外しが可能なため、歯磨きや食事のときにも自由がきき、ホワイトニングやほかの治療などと並行できる利点もあります。

 

八重歯の治療法③:部分矯正

全体ではなく、飛び出している歯の周りの数本だけに器具をつけて矯正する方法です。
犬歯だけのピンポイントな八重歯であれば、部分矯正でも矯正ができるでしょう。
場合によっては歯を削ったり抜いたりしてスペースを確保する可能性もあるため、事前に歯科医と話し合って処置をよく理解するようにしてください。

 

八重歯の治療で歯を抜く・削るのは一般的

 

 

上の部分矯正のところで抜歯について触れましたが、八重歯の治療で歯を抜いたり削ったりするのは珍しい処置ではありません。
ただ、犬歯の奥にある第一小臼歯や第二小臼歯を処置するのが多く、犬歯自体を抜くケースはほぼないといえます。
犬歯は、歯根がもっとも長く虫歯にもなりにくい強い歯です。
そのため将来の歯への影響を考えて犬歯はなるべく残す方向で歯科医は考えます。

 

また鼻の横と唇を結ぶ鼻唇溝(ほうれい線)の下に犬歯はあるため、抜くとシワが深くなり顔貌が変わってしまう可能性もあります。
ほかにも口元を引き締める審美的な役割や、咀嚼をするときのガイドとして噛み合わせを保つ重要な役割を犬歯は果たしています。
そのため犬歯が正しい位置にあるのは非常に重要なのです。

 

なかには第一小臼歯などであっても抜歯したくない人もいるかもしれません。
しかし、歯を抜かずに歯列をきれいに並べ替えるには限界があります。
無視してしまうと、歯が前方に傾斜して口唇が突出するなど、顔立ちのバランスが崩れかねません。
小児歯科などと一緒に、あらゆる面から抜歯の効果や影響を検討してみてください。

 

八重歯の影響・デメリットはともかく、メリットはあるのか?

 

 

なかには八重歯がカワイイと思っている人もいるでしょう。
実は若さや幼児性を八重歯に見出して肯定的に見る文化が日本にあるといわれ、論文もあるぐらいです(八重歯の考現学,大野肅英,1988年)。
こういった価値観から八重歯を肯定的に捉えている人もいるかもしれません。
ただ、これは日本独特の話です。
ドラキュラや狼男を連想するからとアメリカなど世界各国では否定的に見られる方が一般的とされています。

 

可愛く見られる可能性が唯一の八重歯のメリットといってもいいでしょう。
対するデメリットの方が多いといって良いかもしれません。
たとえば下の3つのようなものが挙げられます。
しっかりデメリットを理解して治療を検討してみてください。

 

———————————–
【歯並びへの悪影響が歯茎や歯に派生】
咀嚼時の負荷が他の歯にかかり過ぎてしまい、歯茎が下がる・歯の寿命が短くなる・知覚過敏につながる危険性がある。
【歯磨きがしづらく、病気の温床になりかねない】
歯垢が溜まりやすく除去もしづらいため、虫歯・歯周病・口臭・黄ばみなどにつながりかねない。
【尖った先端が口内を傷つけて口内炎に】
先が尖っているため口内を傷つけやすく、口内炎につながりやすい。
———————————–

 

八重歯の治療は小児歯科医などと一緒に検討を

 

 

八重歯とは歯が重なっている状態を指す言葉であり、なかでも八重歯が多くみられる犬歯のケースを想定して今回は情報をまとめました。
原因や治療法のところでも触れましたが、八重歯の状態は一人ずつ異なり治療法も個別で検討する必要があります。
お近くの小児歯科などで治療について意見を求めてみてはいかがでしょうか。

 

また今回治療法として紹介したマウスピース矯正やほかの歯並びについての情報を別記事でまとめています。
そちらもぜひ読んでみてください。

 

■「マウスピース矯正」のメリット5つとデメリット3つを紹介!!
https://www.nagomi-kids-dental.com/blog/2019/11/19/5merits-and-3demerits-of-mouthpiece-correction/

■これは要注意!歯並び・噛み合わせが悪くなる習慣
https://www.nagomi-kids-dental.com/blog/2019/10/28/bad-habits-on-teeth/